2019年03月22日

名前があったり、なかったり。

昨日は平屋の崩し方を指導しました。
平屋というのは当教室で付けたオリジナルの名前です。
なぜ名前をつける必要があったのか、それをお伝えしたいと思います。


子供たちに将棋を指導する時に困ることがあります。
第一に名前がない陣形や技が多いことです。
例えばこの後手の形。1枚の金で飛車の進入を防ぐ基本的な形です。
1maikin.jpg


一般的な将棋教室では1対1の指導対局で指導するのが基本スタイルなので、
名前がなくても伝えることができます。しかし私どものように集団に
教える場合に名前がないと困ります。そこで当教室では1枚金と呼ぶことにしました。

さて次に金銀の2枚で守る形です。名前が既についている形で矢倉です。
金銀が縦に並びます。
yagura.jpg


金銀2枚で守る別の形もあります。
hiraya.jpg


しかし困ったことにこの形にも名前がありません。
平屋は頻出する形なので崩し方を学習しておく必要があります。
この形の崩し方が分からずに将棋が上達せずに挫折してしまう子供が
いるくらい大切な形です。子供たちのために何とかしなければなりません。

そこで当教室では平屋という名前をつけました。
金銀が横に並ぶので、「2階建ての矢倉に対して、1階建ての平屋だよ。」と
教えると子供たちも分かってくれます。

当教室ではこの崩し方を早く覚えることを重視しており、
これが分かると将棋の楽しさを深める大きな一歩となります。

また平屋にも様々なバリエーションがあるので、それに応じた
崩し方も学びます。

hiraya3.jpg


hiraya2.jpg


hiraya4.jpg



これら全てに対応できれば当教室では10級合格で中級者の仲間入りです。


さてクイズです。金銀の2枚が縦に並ぶと矢倉、横に並ぶと平屋ですが、
では斜めに並ぶ形は何と呼ぶでしょうか。

未経験者、初心者から始められる将棋教室はこちらです。
遠方の方にはスカイプレッスンがおすすめでます。
shogi_privatelesson.html

また3月25(月)から3月28日(木)19時から21時までスカイプで
春期講習を開催しますのでご興味のある方はお気軽にご相談ください。

2019年02月26日

考えることを習慣化して、考える力を伸ばす。

子供たちに考える力が身につくことは本当に難しいと思いますが、
それが伸びたと感じることができた瞬間は指導者冥利につきます。
考える力がある子とない子の差は大きく、学業だけでなくスポーツや
習い事、普段の生活にまで違いが出て来るように感じます。

将棋において考えるということは、状況判断して正しい選択を
することです。レッスンでは攻め方や守り方といった選択肢を
教えることと平行して、それをどのような状況で使い分けるか、
つまり状況判断を鍛えるトレーニングを組合わせたカリキュラムを
行っています。この両輪が伴わないと知識が増えても上手に
生かすことができません。

状況判断をするトレーニングのひとつに詰将棋を採用しています。
提供された状況で、覚えた沢山の技のどれを使うかをひとつひとつ
試しながら検証していきます。これは理科の実験で様々な仮定を
ひとつひとつ検証していくことと同じ作業です。これを繰り返して
いくと似たような状況に遭遇した時、早い時間で正しい選択肢を
選ぶことができるようになります。

将棋は状況判断する力を磨く最良の教材のひとつだと思います。
子供たちには楽しみながら成長してもらいたいです。

また子供たちが成長するために必要なことに忍耐があると思います。
忍耐というと堅苦しいですが、簡単に言えば逃げないということです。
新しいことに触れることが学びの1歩ですが、未知の領域に踏み込んだ
子供たちはすくなからず不安や戸惑いが生じます。先日詰将棋の練習中に
問題が解けずにぐずりだす生徒さんがおりました。分からないのは当然です。
なぜならば今まで解いていた1手詰めから3手詰めに問題の難易度が
上がったからです。

このぐずりは成長のチャンスですので、指導者は簡単にその場から
逃がすことはしません。まずは寄り添って話を聞いてあげます。
そして少しずつヒントを出して正解に近づく筋道を見せてあげます。
先が真っ暗闇であれば逃げたくもなります。わずかな明かりを灯して
上げることで、逃げずにその先を見ようとしてくれます。

歩みは亀でも後ろに下がらなければ、必ず前に進めます。
ひとつずつがんばっていこう。

2019年02月23日

2手指し

将棋で2手指しは禁じ手です。2手連続で指せれば敵の駒は簡単に取れてしまいます。
2手指しが禁止されているのは将棋では常識で議論にもなりません。

ですが実は他の競技では2手指しが認められています。将棋関係者から見れば
非常識なことですが、実はルール違反ではない競技がたくさんあります。

例えばサッカーやバスケットのスポーツ競技です。コート上の選手は自分の意志で
動くことができます。仮に相手よりも2倍速く動ければ、これはまさに2手指しです。
2手指しができれば、有利なのは将棋と同じです。だから選手は体力をつけて、
相手よりも多く動けるようにトレーニングをするわけです。

しかしこの2手指しトレーニングは県大会レベルで通用しても、全国大会を
勝ち抜くには物足りません。同じ身体能力のチーム同士が戦えば、プレーの質で
勝敗が決まります。この質の向上に意識を向けて練習メニューを組むべきです。

スポーツは競技時間が決められているので、その時間を全力でプレーできる体力が
備わったら、それ以上のトレーニングは不要です。この線引きをしっかりして、
プレーの質の向上に努めてもらいたいと思います。

私どものレッスンでも2手指し対局をすることがあります。あえてルールを侵すことで
そのルールの意味を知ることができます。そして実はそのルールのそばにその競技に
おける最も効果的なプレーが潜んでいるのです。子供たちの思考がそこまで進んで
くれたら感無量です。
ラベル:土浦 将棋教室